聴き物語

壁に目下の恋人をうつした紙を貼り、ながら聴きのできない彼の音楽をかけようかと迷う。複雑なタペストリの美を味わいながら?でも、ちょっとだけ。筆(キイ)と音色で遊んでみようか。耳は澄み、指はつらつらと。

/冬場のきりりと冷えた水道水をごくごく飲みながら、はてこんなに水がおいしく感じたのは夏以外でいつだったろうかと考える。

いついつ、と指定できる。

13年前に入院し、隔離部屋に入れられた時のことだった。

クスリのせいか喉が渇いて耐えられないほどだった。

呼んでも叫んでも暴れてもむだ。やっと気づいてくれてから500mlのペットボトルに入れた水をもらって、大切に飲んだ。自分がほとんど水でできているのだと感じさせてくれた。眼を閉じて飲んだ。

あの水はどの川から、たどってどの清流からくみ上げられたのだろう。私という名の濁流にのみ込まれるまで。その水はそれを知って?許してくれた?

/最近は睡眠時間が滅茶苦茶になっている。ただ思うままに寝て起きているだけで、どうやら体さんは勝手にバランスをとっているらしい。眠りたい時は眠り、起きていたい時は起きていて、体を動かしたければ動かし、食べたければ食べたいものを食べ。日常事をなすことの支障がない程度に。

体がシンプルになってきた気がする。まず、よけいに食べ過ぎなくなった。食べ過ぎる寸前に「嫌。欲しくない。」と腕が皿を押しやる。時々は大食いをする。

走る距離が長くなってきた。プレイリストに入れた音楽の続きが聴きたいあまり、もうちょっともうちょっとと走り継いでしまう。これは精神的に気持ちがいい。やっぱり音楽。

眠りは深く、以前やっていたように夢日記をつけたいところだけれどもあまり夢を見ないようだ。(でもやってみるけどね)

あまり考えない。

考えることばかりだったけど、もうばかになってしまおうと決めると、涼しい。

まだまだ、でしょうか。

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